『イン ディス ワールド』

とてもとてもよかった。
アフガニスタンの難民キャンプの少年がロンドンに亡命する過程を撮影したロードムービー
ラストがまたいい。ネタバレになるから書かないけれど。
映画館の外に出てからもずっと映画の雰囲気に身体を覆われたままだった。映画の中の世界が単なるフィクションではなく遠い現実であると感じられたため、自然自分を振り返らざるを得ない。
また、特筆すべきはやはりロードムービーという手法だろう。
カメラはなくとも、誰もが自分のロードムービーを撮っている。私も私の映画を。この映画を観て、ジャマール少年のそれを少しだけ見せて貰ったような、そんな感触がしたのだ。
世界に難民は1450万人。毎年亡命を試みる者はそのうち100万人。この数字がずっと頭から離れない。