携帯落とした

なんてことだ。
初めて訪れた大阪針中野で、携帯電話を落としてしまった。
確実に、前の会社の同僚と新年会をして、終電で帰ろうと駅まで大急ぎで借りた折りたたみ自転車のペダルをこいでいたときであると思う。
コートのポケットに入れておいた携帯電話が、駅についたときには姿を消していた。
ギリギリで間に合いそうだった終電を諦め、必死で記憶を辿りながら来た道を戻った。
来た道を辿りさえしたら簡単に見つかるだろうと高をくくっていたが、三度往復しても見つからなかった。
公衆電話から電話をかけるとコール音がして留守番電話になった。壊れていないらしい。
しかし、誰かに拾われたのか、拾われていないのかはわからない・・・。
派出所に行き、届を出した。
うろうろと探すうちに歯の音が合わないほどに体が心から冷えてしまった。
自分の歯がガチガチと音を立てるのを聞くのは久々だった。
その後もとの新年会に戻り、「ふんだりけったりやな」といわれつつ携帯電話使用停止の電話をかけた。

携帯電話を落として思うこと。ランダムに。
①服が一枚脱がされたような、ひどく不安な気分。
もうかれこれ6、7年携帯電話を近くに置く日々を送ってきたのだから、当然か?
② このところの携帯電話のデータの豊富さは、このような時に困ったことになるのか。
写真つきで名前、電話番号、住所などの個人情報が漏れてしまう怖れがある。
自分の写真が他人に見られるのを想像するのは気持ちいいものじゃない。
③私は2度他人の携帯電話を拾ったことがある。
通りすがりの人が落とした携帯を追いかけて渡したことが1度、拾った携帯に持ち主本人が電話をかけてきて、それに応答して待ち合わせ、返したことが1度。
悪いことしないでちゃんと返してよかった。
もし何か悪戯でもしていようものなら、今ごろ私はもっと不安になっていただろう。その行為が自分に返ってくるような怖れで。
④誰かいい人に拾われてください。
⑤もしこのまま携帯が返って来なければ、私にはその死(?)を見ることが許されない。
いつも一緒にあったものが急に姿を消すということは、いろいろと考えさせられるものだ。私は特にモノに愛着が湧くタイプなので。
⑥写メールのバックアップとっておくんだった・・・。
⑦あれ、なんか雨降ってる・・・?

昨年12月16日のこともあるし、このところ大阪が鬼門な気がする。
ああ、落ち着かなくて嫌だなあ。
お願いです。無事であれ!!