携帯戻ってきた

1日ほんとに落ち着かなかった。
やっぱり自分で経験してみないとわからないことは山ほどあるのだ。

朝起きておばあちゃんに「警察から電話来たら電話してね。」といい、おばあちゃんの携帯を借りて登校。
授業中もいろいろな想像がめぐった。

12:30
携帯におばあちゃんより着信。
「警察から電話来たよ。」と。
舞い上がる私。

14:30
授業が終わってから家に帰った。

以下警察からの電話の内容。
「拾い主は17歳の女の子です。彼女の住所と自宅の電話番号を教えるので、そちらにお礼をして、証書を受け取ってください。
その後、それを持って東住吉警察署の方まで携帯電話を取りに来てください。その際に印鑑と、自分を証明する免許証のようなものを忘れずに持ってきてください。月曜日から金曜日までの午前9時から午後5時45分までの間にお願いします。」

聞き取りにくい声。
聞き返すと「ふん」と鼻で笑ったような音が聞こえた。
私の住む京都の家から携帯を保管して貰っている針中野までは、京都地下鉄、阪急、大阪 地下鉄御堂筋線近鉄と乗り継いで約2時間かかる。
「すみません、自宅付近の交番に送っていただくことはできませんか?」
「それはできないんですよ。」
なんで?
「では5時45分までという時間はなんとかなりませんか?どうしても間に合いそうにありませんので・・・。」
「ううーん・・・。当直の人にお願いすることもできますが、来られる時間がだいたい決まった時点でお電話いただけますか?」
なんか警察すごくえらそうなクセに使えないんですけど・・・。
普通の社会人は普通行けないでしょう、その時間帯は。
しかも月曜から金曜って。凡そ警察とは思えない。

とりあえず拾っていただいた方にお電話を差し上げた。
15:00からかけて、ずっとお留守。
17:10ようやく繋がった。出られたのはお母様。
「取りに行かせていただいてよろしいですか?」
「郵送ではいけませんか?そちらもその方がよろしいのではないかしら?京都からだと遠いでしょう。」
私もそうしたいのですよお母様。
「どっちにしろ東住吉の警察署まで取りに行かなくてはならないんです。ですので・・・」
「そんなに面倒くさいの!?」
本当に面倒くさいんですよ。
警察あんなにたくさん派出所あるのに使えないですよ。

取りにご自宅まで伺うこととなった私は、菓子折りを持って大急ぎで駅に向かった。

17:30頃 
最寄り駅出発

19:30過ぎ
大阪市 近鉄 針中野駅 下車

19:45頃
拾い主宅到着。珍しくあまり迷わなかった。
拾ってくれた子は私と漢字違いの同じ名前の子で、ショートカットの黒髪の女子高生だった。
お母様とふたりで玄関に出てきて証書を渡してくれた。
柔道をやっていて、稽古の帰りに拾ってくれたらしい。
そしてすぐに警察に届けてくれたのだ。
ほんとに素直そうないい子だった。
柔道などの武術をやっているとそういった正義感も育まれるのだろうか?
何度も何度も感謝の意を述べ、お菓子をお礼に差し上げて団地を後にした。拾い主母子はずっと見送ってくれた。

20:00前
再び歩き出す。
東住吉警察署は拾い主宅から駅を挟んで見事に対角のところにあった。
到着したころにはもうへろへろだった。
カウンターに行って用件を告げた。17時頃に到着予定時間を伝えたのに、特に何も聞いていない様子。
というよりも別に言わなくてもよかったような雰囲気。
証書を渡すと金庫の中からビニールに入った私の携帯電話を出してきてくれた。よかったよぉ!
身分証明書を求められて学生証を出し、証書に今日の日付、名前と住所を記入し、印鑑を押すように言われた。
記入された私の住所を見て、年配の婦警さんは驚いた顔でこう言った。
「わざわざ京都から来られたんですか!?」
おまえらが来いって言ったんじゃないか!!!!
「これからまた京都に帰るの?」
当たり前じゃないか!!!!
もうなんだか疲れてしまって、「そうです〜。遠かったですよ。ハハ。ハハ。」と笑って警察署を出た。
今思えばいろいろと聞いておけばよかったと思う。
やっぱり自分の携帯はしっくり手になじむ。

21:00前
近鉄 針中野駅 出発

23:00過ぎ
最寄り駅着

ほんとにえらいことでした。

今回は警察の公務員っぷりを体感。これは、不祥事起こすの分かるよ。
以下警察(大阪府警)に対する文句と疑問。
①落とし主の私に拾い主の住所、名前、年齢、自宅の電話番号などをいきなり教えたこと。
全てを教える必要は無かったし、落とし主と拾い主が警察の介入無くいきなりほぼ無理矢理会わされるというのはいかがなものか。どちらかが悪いやつだったらどうするんだ。
警察がまず間に入るべきではないのか。
②とにかく態度が悪い。
個人差があるのだろうけれど、これでは何のための警察なのかわからないでしょ。
auの接客の良さが素晴らしく感じた。
③なんで最寄の警察署まで届けて貰えないんだろう?
今回はまだなんとか行ける距離だったけれど、旅先で落とす人だっているはずだ。
どうなっているんだろう?
④「月曜から金曜までの9:00〜17:45までに来てください。」
あなたたちは本当に警察ですか。
⑤どうやら全国都道府県で、警察のルールも少しずつ異なるらしい。それで緊急時に対応できるのか?
⑥いろいろネットで落し物をした人の日記などを読んでいて、警察の対応に怒っている人が多いことを知った。
どうやら私だけではないらしい。
そしてみんな一様に「日本を守るのこいつらなの?」と疑問と不安を抱いていた。

今回の携帯落とし事件に関する今日の感想。ランダムに。
①自分の元に戻ってきたとたんに無かった1日が嘘のように感じられた。これから大切にしよう。
②これからこういうことが起こっても変に不安にならないように、悪さはしないようにしよう。善行功徳。
③拾ってくれたのがいい子で本当によかった。
でも、実際会うまではどんな子かわからなかったので怖かった。
人の善意に直接触れられるのは本当にありがたいことです。
人間の本性は、ニュートラルなものじゃないかと思うけれど、私はやっぱり性善説に一票投じてしまうのだ。
④急ぐのは、よくないねぇ。
あせらず、ゆっくり、着実に。ねぇ。
これは今年のテーマかなあ。